ブルーマウンテン農園

不況の度に変化する品質

 ブルーマウンテン農園は大小様々な農園があります。多くの小規模農園はリースされた土地でコーヒー栽培を行っています。パルピング設備を持っている中・大規模農園は自農園でも収穫しますが、小規模農園からも豆を購入します。ブラウンさんがコーヒー農園で働き始めたのは20代。当時は品質管理部門の職員として大きなコーヒー農園で働いていました。1980年代に業界に大きな不況の波が訪れた時、たくさんの大規模農園はコーヒー業界から撤退してしまいました。そこでブラウンさんは自分で自分の親族の土地を農園として手に入れ、明け方からコーヒー栽培に明け暮れました。2014年には大規模な病害虫とコーヒーの葉の病気でほとんどのコーヒーチェリーがだめになりました。コーヒーを新しく植えても収穫できるようになるのはそれから4~6年後です。本当に途方にくれました。

今まで経験したことがない

 2018年現在、未だかつてない気候変動はジャマイカでも大きな影響をあたえています。ある年は度重なる大雨でCIBの倉庫が水浸しになってしまったり、またある年は干ばつで十分な雨量がなくコーヒーが枯れてしまったり、先を読むことがすごく難しい時代になりました。ようやく収穫量が安定した矢先、価格の大きな低下で小さい農家がコーヒーの栽培を放棄し始め、代わりのキャッシュクロップにシフトチェンジしています。
 コーヒーチェリーは収穫されることなく木についたまま乾燥し、害虫は駆除されることなくそのままとなっていて多くの農園が放棄地に懸念を示しています。

ジャマイカ一の生産者を目指して

「いい時もわるい時もあるけれど、今はふんばりどきだね。考えても仕方ない。」
 急な傾斜のため機械を入れることができず、全ては手作業による栽培・収穫方法は人件費などのコスト高に常に悩まされています。それでも30年以上農園経営を続けてきたのは、コーヒーに情熱を注いで育てるとコーヒーベリーの大きさもそれに応えてくれるから、とはにかむように笑いました。
 ブラウンさんの生産する豆は大きな割合でジャマイカブルーマウンテンNo.1として出荷されます。彼の今の願いは、今の苦境にめげることなく情熱をもってコーヒーを栽培していくこと。そして、自分たちの生産物の品質を正当に評価してもらうこと。この2点を叶えるため、毎日コツコツと努力しています。